オープンソースソフトウェアの問題の中で一番気になっていることに、日本のIT生産力
ということがある。それを考えるには、現状がどうなっているかを知る必要があるが、
必ずしもちゃんとでていない。
1.国際的な経済活動、狭義には貿易、という観点でみると、日本のソフトウェアは大幅な
輸入超過であり、ほとんどが輸入品である、といってもいいのでは?
2.ITのアウトソーシング、狭い意味では自社内でなく、他社への委託、
広くとらえらば、自国内ではなく、他国への委託、これがIT導入の実際的な
選択枝として実行されてきて相当な期間がたつが、それがどういう姿だったのか
どういう結果をもたらしているのか?
おそらく、各企業のもっている固有の知的財産・ノウハウなどについて
流出あるいは流出までにいたらなくとも、センシティビティの鈍化がおきていて、
グローバルな競争が言われても、鈍感な人たちが増えている。
これ、ある程度データはもてるようになったが、さぁどういう形でまとめるかである。
経営層、特にITから見てエンドユーザ企業の経営層では、確実に動作し、それが世の中の
大多数と同じで、十分な高い機能をもっていればいいから、自然と答えは
「既存のベストセラーに乗れ。それを買ってきて使え」
である。あぶなっかしい国産ソフトをわざわざ作る必要もないし、コストのかかるソフト
ウェア開発要員を社内においておく必要もない。となると、外国製依存率は高いままとなる。
また、自社内開発をアウトソースすれば、単に業務ノウハウが海外にでるだけになる。
そしてそれは決して戻ってこない、というのがおち。
オープンソースを使うことで、後発も最先端に出られるし、知恵の蓄積と共有もし易くなる。
普通のお客が必要なのは買い取ることではなく、サービスを受けられることだ。
それにはお金が行ったり来たりするはず。
長い話の入り口。